私たちが何気なくしている動作一つ一つ。例えばコップに入った水を飲むとか、お箸を割ってそばを食べるとか。実は高度な脳の働きによってもたらされています。
コップに入った水を飲むという動作一つ取っても、
水が入ったコップを見る
↓
肩、肘、手首、指をなめらかに動かしながらコップへと手のひらを掴む形にしつつ近づける
↓
指先の摩擦とコップ表面の摩擦の釣り合いに丁度いい、それでいてコップが割れたりしない力加減でコップを掴む。
↓
腕全体を使ってコップに入った水をこぼさないように、唇へと傾けながら近づけてゆく
とまぁ、文字にしてみるとこれだけめんどくさいことを一瞬で我々は毎日行なっているわけです。
では、この流れが途切れるとどうなるのでしょう。
コップで水をどうやって飲むのかがわからなくなります。
それは複数の動作を同時にすることができない、物事を順序だてて取り組むことが困難といった「高次脳機能障害」にあたります。多分。
失行症
ある運動や動作・行為の実行に際して、指示された実行内容が理解できていて、その運動や動作・行為を実行しよう とする意欲が十分あるにもかかわらず、指示された簡単な運動をぎこちなく拙劣に実行したり,物品や道具を不器用に使用したり誤って扱うなどの行為をする場 合には、失行症が考えられます。
失行症と診断するためには、指示された内容が理解できていること、そして指示された運動を実行したり物品や道具を扱ったりする側の上肢に運動障害や感覚 障害がないことが条件になります。
具体的な症状
日常生活の様々な運動や動作が全般的にできなくなるまたはぎこちなくなります。ハサミなどの日常的な道具をうまく使えなくなったり、使い方を間違ったり します。また、道具を組み合わせて使う場合に順所を間違えてしまいます。さらに、文字の形が崩れたり、正確に書けなくなり、服をうまく着られなくなると いったことが起こります。
なんでそんな話になったかというと、「買う」って動作も分解してみると、途切れているところが分かり、なぜお客さんが買ってくれないかを突き止めやすくなるからです。
例えば補聴器。
「そうだ!補聴器買おう!」と、とんでもなくレアな人が今日存在するとします。でも、いっちばん最初の選択肢に「じゃぁ薬局行って補聴器買うか!」ってなりませんよね。
だって「ウチで補聴器取り扱っている」ってことをほとんどのお客さんは知らねーもの。
ほら、いきなりここでもう「買う」までの流れが途切れたよ。
ウチが補聴器とか血圧計とかを取り扱っていることを、まずは道行くお客さんに知ってもらわなきゃ。そうしてようやく入店してもらえるかもしれないし、お客さんが別の理由で入店された時に、「補聴器って薬局でも買えるし、耳の検査もやってもらえるんだな」ということが店内の掲示物によって伝わるかもしれない。
「買う」ということは、
店があることを知る
↓
店内に入る
↓
商品の置いてある棚の通路に入る
↓
商品のある棚で立ち止まる
↓
その商品のPOPを読む
↓
商品を手に取る
↓
ためつすがめつ商品を眺める
↓
買いたくなってくる
↓
買うと決心する
↓
レジに持っていく
↓
代金払う
↓
買う
思いつくままに適当に分けただけでもこれだけの段階が必要です。そしてこの内どれか一つでも欠けると、お客さんは商品を買ってはくれないでしょう。
自店のお客さんに勝って貰いたい商品を見て、何か欠けてはいないでしょうか?
この視点で見なおしてみると新たな発見がありますよ。
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