票田としての農家。

コメ作りはあと５年で破綻する！？　高齢化進み崩壊寸前

「どこの農村でも困っているのは、とにかく人手が足りないこと。よく『耕作放棄』という言葉がメディアで使われます。しかし本当は、農村の人々は耕作放棄しているのではなく、続けたくても続けられないのです。コメの価格が安すぎるため、作れば作るほど赤字になる。また、昨年の農業就業人口の平均年齢は６５歳で、そのうち７０歳以上が４８％という状況です」

　大野氏は「多くの若者が農村に行くようになれば、この状況も変わるかもしれない」とも語る。（抜粋

http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20100723/zsp1007231026002-n1.htm

少し前の記事なんですが、気になったもので。

さて皆様、

「農業は高齢化が進み、後継者も育たないまま。」

「いずれこのままでは日本の農業は衰退するばかり」

そんなイメージ持ってませんでした？

私も、農家ってほとんどがジジババで構成されてて、もうこの先長くない産業なんじゃないか…

そんなふうに考えていた時期が俺にもありました



この本読むまでは。

以前の記事でカロリーベースの自給率に触れたときがありましたが、

今回は日本の農家の本当の姿について、です。

「農業従事者の約６０％が６５歳以上」とかさかんにマスコミによって喧伝され、じっちゃん達が引退後はその農地はどうすんの？跡継ぎいんの？みたいな心配がされてるようです。

結論からいうと、

なんか別にこのままでも平気。みたいです。

確かに農業従事者の数は減少してます。
こんな感じで。

農水省HPより

でも先進国って呼ばれるようなところでも、この傾向はあるのよね。

農家の減少率を過去１０年で比較すると、

日本２２％

EU２１％

ドイツ３２％

フランス２３％


それぞれ減ってます。

しかし、日本農業の生産量は増えてます。

１９６０年の４７００万トンから、

２００５年の５０００万トンへ。

つまり、一人当たりの生産量が増えた。農業の効率化が進んだ。

そういうことです。

ここで農水省のデータ見てて気になったことが。

減少傾向にある生産額のグラフは視覚化までされて載ってるんだけど、総生産量がわかりやすく載ってないんだよね。

ビタミンCがレモン３４０個分！ってそれ
アセロラ換算だと１０個じゃねーか。みたいな。

「生産額下がってますよ！」って言われても、そりゃあんたデフレがずっと続いて野菜価格だって下がり続けているわけだし、GDP全体も縮小してるわけだから仕方ないじゃないですか。

生産額と生産量はあまり心配しなくて良いということは、これで何となく分かったんだけど、後は農家の高齢化について。

高齢の農業者の大半は農家という暮らしを楽しんでいるだけの擬似農家なんだって。

兼業農家で趣味で農業やっている人たちが８割を占める。

サラリーマンや公務員の定年後に農業始めたり、元々兼業で農業やってたり、どの道他に収入や退職金や貯金あるから、効率悪い農業しても楽しけりゃ満足という層。

農業を主業としてやっている人にとっては、農家へのバラマキと言われる農家戸別所得補償なんていい迷惑だと思うんだろうね。それよか本気でやってる農家へ援助しろよな、と。

なるほどと思い、農水省のHPを見てみたら案の定、農業法人（一戸一法人は除く）は増えてました。だから生産効率も上がったんだろうな。

平成１２年　５２７２　から

平成１７年　８７００　へと。

小売業だって、ちっこい商店ばかりの商店街から、郊外に大きな店舗ができたり、商店街の中にも全国チェーンの店舗が増えたりするもんな。農業だけが個人経営だけで構成されてたらおかしいし。

先進国になるに従って、農業従事者が減少するのは当然過ぎる流れなんだろうね。技術革新によって生産性が向上した結果、真っ先に削られるのは人件費だろうし。

日本の農業のGDPにおける割合は１．７％しかない。

でも、

先進国の中じゃアメリカに次ぐ２位の生産額を誇る。

世界全体でも、中国、アメリカ、ブラジル、インドに次ぐ５位。

いけるいける。



最後に、ここまで考えててふと思ったこと。


シムシティ４ってやっぱりすげぇ(ﾟДﾟ；)