コレキヨの恋文

コレキヨの恋文、読みました。

本の厚みとは違ってさっくり読めてしまったのは、私が三橋本を散々読んでたってせいもあるんでしょうが、登場人物のキャラが立っていたというのも原因かもしれません。

「もし～が～したら」という構成の小説は、もしドラから始まって色々ありますが、この小説（？）ほど実在の人物が登場人物のモデルとされているものは無いのでは。

朝生元首相はもちろん葉巻の似あうあの方でしょうし、

東田剛は、元弁護士で参議院議員のあの方と、背のやたら高い中小企業診断士で経済評論家で作家のあの方と、「とくダネ！」での無双っぷりに定評があるTPP反対派の旗頭とも言えるあの方のハイブリッドでしょうし。

副島（そえじま）さんは、◯◯◯たんの愛称で知られる頭の中お花畑な社◯党党首のあの方でしょうし、

三橋さんが映画化をわりと本気で狙っているのも分かるというものです。

あれだな、

高橋是清役はもちろん津川雅彦さんだな。確か三橋さんと個人的に交流があるそうだし。

朝生元首相はそのままへの字口のあの方で良いだろ。

東田剛は嶋田久作さんか佐々木蔵之介さんが丁度いいような。


ま、とにかく、この人はあの方がモデルだなという人物が色々登場して一々笑わせてくれます。ただ、鳩山由紀夫は実名でルーピー言われてるし、菅直人もこれまた実名で嘘つき呼ばわりされているところがまた笑いを誘います。

序盤から小説全体に関わる、ある仕掛けを思いついた時の、三橋さんの顔が見たい感じがします。恐らくニヤリとしていたと思います。なんというかこう、アンジャッシュ的というか、ever17的というか。

仕掛け自体も素晴らしいですが、相変わらずグラフが登場して分かりやすく解説してくれます。小説にグラフってところがまた可笑しい小説ですが。さすがグラフを見るとストーリーが浮かぶという著者ならではなのでしょうね。

国民経済ものの入門には丁度いい本かもしれません。

「あぁ、あの時この本から経済に興味を持っていてホント良かった」

って未来に言いたくなるんじゃないかな。