コンクリートが一番大事（品薄）

　アベノミクスという言葉が最近一人歩きしているような気がします。若干意味を間違ってとらえられたまま。

安倍総理は日本経済再生のためには三本の矢が大事と仰ってます。

簡単に言うと

お金を作って（金融緩和）

お金を使って（財政出動）

何に先読みして投資するか（成長戦略）

ということ。そしてなぜかみんなお金を作るのところばかり噛み付いている記事が目につきます。史上最大！とか大げさな表現でね。

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　日銀の「黒船」が動きだした。市場に出回るお金の量を２年で１３０兆円増やし、今の２倍の２７０兆円にまで広げる。黒田東彦（はるひこ）総裁は「常識を超えて巨額。必要とされる措置は全て講じた」と豪語した

▼過去の量的緩和を質・量ともに上回るけた外れの政策転換は、武家社会をゆるがせた黒船来航にも重なって見える。はたして、黒田日銀の豪腕は日本経済に「夜明け」をもたらすだろうか

▼デフレ脱却への期待で、市場はすぐさま反応した。５日の東証の出来高は過去最高となり、株価は１万３千円台。円も下落し、長期金利は乱高下した

▼市場にはバブル前夜の高揚が広がるが、もろ手を挙げて喜ぶのは勝ち組の投資家や大企業だろう。２０００年代の景気回復が、庶民の懐を温めるにはほど遠かった記憶は残ったまま。「異次元」の政策に、普通の人々は懐疑的だ

▼アベノミクスの大看板とあって黒田日銀は強気だが、刷ったお札がどれだけ庶民の財布を潤すかが、成否の鍵。景気は世の中の気分に左右されるといわれる。いつまでも懐が寒いなら落胆は大きい

▼日銀内部でもリフレ理論は異端視されてきたという。経験のない領域に踏み出す大きな賭けだ。その吉凶はまだ読み切れない。未来図を書き換えたバブル崩壊の記憶を抱え、誰もが固唾（かたず）をのんでいる。（平良哲）
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-08_47755

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お金を沢山刷って市場に流すってことは世界中の銀行が普通に行なっていることで、そんな大騒ぎするほどのことでもないと思います。


アメリカのドルの増やし方、ユーロの増やし方を見ると、日本足りなさすぎですね。

まともな金融緩和をようやく日本銀行がやるつもりになっているというのは嬉しいことですが、それと同じく大事なのが、

「政府がそのお金をきちんと使うということ」です。

　金融緩和だけだと、日銀がお金を作って銀行達が借りても、企業が借りて使ってくれなければ世の中のお金の流れ、つまりGDPには関係ありませんし、GDPは僕らの給料の合計値の目安でもあるので、僕らの給料も一ミリも増えません。

日本銀行→銀行→企業→（工場作ったり）ここで初めてGDPにチャリーンと加算される。

お金は使わないと流れません。

　でも今はまだデフレで不景気。今投資したって元が取れるかどうかわかりません。そんな中、損を覚悟で投資する経営者はいません。これじゃぁ民間にまかせていても、「市場にまかせていても」デフレから脱却できるくらいに経済を回すことはできません。

じゃぁどうすればというところで重要なのが、

三本の矢の2本目の「お金を使う（財政出動）」というところです。

何に使うかって言われたら、最近の政府のしょぼい金遣いから「ぶっちゃけ何でも良いから使えバカヤロウ」と言いたくなりますが、最優先は東北復興と防災でしょうね。

　高度経済成長期に作った橋やトンネルが、耐用年数50年を超えてボロボロなのは、笹子トンネルの痛ましい事件や、吊り橋が途中でブチ切れて高校生宙吊り事件などで皆さん気がついたと思います。

そのメンテナンスに毎年お金を使うことに反対する人はいないでしょう。頭おかしい人以外は。そこケチったら自分の毎日通る道路がシムシティみたいにぼろぼろになって事故起きまくりでしょうに。

　また災害が起こった時、太平洋側の交通機関がダメになった時のためのバックアップとして、日本海側を横断する高速道路や新幹線の建設も必要でしょう。もちろん直接的な津波防御壁や耐震化校舎工事なども必要です。首都高の環状線整備も早く終わらしてほしい。

政府は民間企業には出来ない「損を受け持つ組織」ですから、短期的には損をするそういうことにお金を使うべきです。利益を求めてはいけないですね。だって利益が出る仕事なら

「俺ら民間にやらせろよ、何仕事奪っちゃってんの？」って感じです。

3本めの矢の成長戦略ですが、これあれですね。そもそも何が成長するか事前にわかるの？って感じです。教育とか医療に投資ってんならちょっとわかりますが。またあの、

「自由貿易バンザイ！」

「市場に全てまかせろ！」

「政府は何もするな！」

「失業したやつも破産したやつも就職できないやつも全部自己責任だぁ！ヒャッハー！」

な、自由貿易ｻｲｺｰ教の方々が要らぬことを考えてそうで怖いです。

なんでしたっけあの、「経済諮問会議」みたいな名前の会議。まぁそういう会議のメンバーになったからにはちょっと変わったことして注目浴びたいみたいな考えもあるんでしょうけど、ほんともう普通のことをすればいいのですよ。

そう、変わったことを声高に叫ぶ人には要注意です。

グレートリセット！とか、

「復興のために東北に経済特区を！」

「構造改革！！」

　とか言ってる人は、ちょっとずつ正しい方向にするために、毎日ちょっとずつ考えて「保守（メンテナンス）」をするということがめんどくさくてちゃぶ台をひっくり返したくなっちゃう、ちょっと頭の弱い子達なんです。我慢できない子なんです。

みんなで生暖かく見守ってあげましょうね。