サラリーマン金太郎から談合を考える - ドラッグアリウス 忍者ブログ
日記なのかブログなのかいまいちハッキリしませんが、ドラッグストア勤務のおっさんがぐだります。
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 自分が仕事を頼むとして、同じ品質で低価格の業者があったらそっちに頼むよね。付き合いとかを抜きにすれば。

仕事を頼まれる業者側は品質を高める努力を怠らず、更に価格を切り詰める努力を続ける。

そしてそれが続いた結果どうなるか。


業者側の従業員が不幸せになる恐れがある。




脱談合の先進地域・長野県で「くじ引き落札」が多発の異常
茨城県が8月4日、官製談合の疑いで公正取引委員会から改善措置を求められた。

舞台となったのは、県西部の二つの県の出先機関。農地整備や道路舗装などの工事を発注する際、所長や担当課長が受注業者を指定する「天の声」を発していたというものだ。発注者が談合の仕切り役を務める典型的な官製談合事件で、歴代所長など計12人の関与も明らかになった。

公取委は別の出先機関でも同様の疑いがあるとして、県にすべての建設工事の発注業務について実態調査を要請した。(中略)

長野県は今年4月から入札制度を改定した。建設工事で低入札が多発し、また、委託業務で失格応札者数が増加するなど、制度の歪みが顕著になってきたためだ。

委託業務の入札は失格基準価格(最低制限価格)の算定方式を変え、応札価格から飛び抜けた値を除いた82.4%以上(予定価格に対する比率)の応札価格の平均値を出し、その97%を失格基準価格とすることにした。

この変更によって、失格基準価格が予定価格の80%を下回ることはないという計算になる。それでも予定価格が事後公表のため、県は問題なしとした。

ところが、新制度での入札が開始された直後から、困った現象が生まれた。予定価格の80%での同額応札が続出し、落札者をくじ引きで決める異常事態が相次いでいるのである。

たとえば、7月19日に行われた測量業務の入札だ。応札した40社のうち、23社が同額。それも失格基準価格でズラリと横並びし、落札者はくじ引きとなった。業者は独自の見積もりで、県の予定価格をピタリとはじき出せるからだ。(後略
http://money.jp.msn.com/newsarticle.aspx?ac=DI20110831001&cc=04&nt=00

 最後の2行から色々考えさせられる。

予定価格の80%ででの入札が多発するほど、回ってくる仕事が少なくて困っているのか。

これ以上の自由競争は望まないという、抗議としての80%同額応札の応酬なのか。


「談合」という言葉も、今はあまり良いイメージで使われない。いや、もはや悪い色だけで塗られたイメージですか。ただ、談合がそれほどマスコミや世間で叩かれていなかった時のほうが従業員の給料は高かったのではと思う。

例えば、

担当者への袖の下額1億>自由競争入札によって削減せざるを得なかった人件費コスト2億

だったとしたら…なんて考える。いや、ま、コレダメなことだろうとは思うけど。

俺の考える談合っていうイメージもまぁ、貧相なもんです。政治家と業者の癒着なんて響きもあるだろうけど、談合って


「前回はあんたんとこやったから、今回はしげさんのところでどうじゃろ?」
「皆に依存はないかの?」みたいな

「仕事の持ち回りシステム」という面もあったのではないのでしょうか。なんか変なイメージが出てきましたが。


 自由競争するってことは、どうしても経費削減の方向へ動きやすいわけだから、より「効率的な」「無駄を省いた」経営に体質改善されていく。

つまりそれはデフレの今には合わない文化なわけだ。


漫画サラリーマン金太郎で、建設会社ヤマト建設の金太郎が、業者の馴れ合いに嫌気がさして発注入札を実弾の飛び交う自由競争入札に変えてしまう、というエピソードがあった。


談合=悪

というイメージで当時は読んでてスカっとしたものですが、今考えるとトンデモない疫病神ですね金太郎。

その話で、東北の建設会社に大きな影響力を及ぼす大物政治家との癒着みたいな話も扱われていたと思うのですが、政治家との癒着って確かに良くないことだろうけど、それは経済とは切り離して考えたほうが良い。


「俺の預かり知らないところで旨い汁吸うなんて許せん」


という感情の発露が、談合=悪というセンセーショナルな晒し上げに繋がっていったような気がします。

たかが何人かの政治家の懐を満足させるだけのはした金に嫉妬するより、その嫉妬によって失った従業員の給与の総額のほうが大きいはず。

別に2000億でマンション買ったっていいじゃん。いや良くねーけれども。っていうか誰のことだ。いや別に小沢さんの事を言っているわけじゃありませんよ。


 そして業者も悪くない。仕事取らないとしょうがないわけだし、それはミクロの世界では正しい振る舞いだから。そりゃ誰が社長でもそうする。ただ全員が同じ方向を向くと「合成の誤謬」が起こるので、マクロ経済の末端を構成している企業や個人がその流れに抗ったところで、効果はたかが知れている。

そのデフレスパイラルに突っ込む状況を打破しなくてはいけない、する力がある唯一の組織、政府があるわけですが、


よりによって今現在、内閣総理大臣は財務省の傀儡、増税強行派の野田さんになったと。


そして、談合や箱モノを初め、鹿しか通らない道路などのフレーズでいじめられ続けてきた公共投資、こうした悪のイメージの付いた言葉から、それを払拭できる力のあるマスコミは、相変わらず沈黙。

あと2年、解散総選挙まで東海大地震が来ませんように。
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