湿潤治療の復習 - ドラッグアリウス 忍者ブログ
日記なのかブログなのかいまいちハッキリしませんが、ドラッグストア勤務のおっさんがぐだります。
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「傷は乾かしてはいけない」
「傷は湿った状態にすると早く治る」

 このいわゆる「湿潤療法」と呼ばれる治療法は、少しづつ世の中に浸透してきたかに思います。事実一昨年、去年と比べてハイドロコロイド被覆材の売れ個数がやや増加しているように思います。これがPOPのおかげよりも世間の流れがそうさせたとすると、ちょっと残念な気もしますが(笑)

ところでこの湿潤療法、乾かさないってだけじゃなく「傷を消毒しない」というポイントと合わせて初めて「湿潤療法」なのです。イソジンやマキロンなんかで傷を消毒してからキズパワーパッドを貼る、なんてことしちゃいけないということです。

 では、そもそもなぜ傷を消毒してはいけないかというと、消毒薬のほとんどは、細菌のたんぱく質を変性させることで細菌を消毒しています。たんぱく質を変性させるという意味では、傷口に熱湯をかける行為となんら代わりはありません。

ここで少し考えてほしいのですが、傷口にある人間の細胞もたんぱく質で出来ていますよね?しかも細菌とは違って人間の細胞は「細胞壁」を持っていません。細菌と比べると「丸裸と鎧武者」くらいの防御力の違いがあります。

そこへ消毒薬が降り注ぎます。

消毒薬は「たんぱく質ならなんでもいいから殺してしまえ」とばかりに、手当たり次第にたんぱく質をターゲットにし、変性させます。「あ、これは人体細胞のたんぱく質だから避けておこう」なんて態度はとりません。立てこもり事件で例えれば、「人質もろとも皆殺し」というやつです。…いやそれだったらまだマシなのですが、

ほとんどの場合、傷口の細胞だけが死に、細菌は生き残るという結果ばかりになっています。

 毎日せっせと痛みを我慢しつつ傷口を消毒する。なかなか傷口は治らない。それは傷口の細胞が破壊される痛みと、せっかく傷口の細胞が分裂して治ろうとしているところに「細胞破壊剤」を塗っているための傷口の治りにくさだったのです。
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アリウス
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