個人や企業のことだと良い言葉なんだけどね

　「民営化」って単語があります。国でやっていた仕事を民間に売ったり、組織ごと民間に鞍替えして、民間が公共サービスなどの仕事をやるということです。

国の仕事は無駄が多い。

そんなイメージはありますよね。確かに私もそう、思います。

ここで少し考えてほしいことがあります。

国から私たち国民へサービスがなされるとき（公共サービス）、大体損をしているのは国や地方行政です。だって効率が悪いのが国のサービスの特徴ですよね。イメージ的に。

例えばみんなの家の目の前の道路。あれ、利益的な効率を求めるなら通行料を取ったっていいはずですよね？毎日自分の家に帰らなきゃいけないわけですから、絶対みんなからお金取れるもの。ほら、そうすりゃ超効率良くなる。

簡単に言えばこれが民営化。民営化すげぇ。

民営化を推し進める俺ってカッケー。みたいな公約を掲げる（守れるかどうかは別ですがｗ）そんなヤバイ党に騙されようとしている人はいませんか？

　そうなんです。

民営化というのは、「国が損をして国民に得をさせていた」仕事を代わりに受け持ち、そこから利益を出すってことなんです。

利益をだすってことは、反対側にお金を出している。損をしている人が「必ずいる」ということ。この場合は国民が損をして民間企業が得をするということですね。

損得だけで考えてはいけない分野の仕事っていろいろあると思うんです。教育とか人の命に関わる公共事業とか。

なんとなく響きのいい、この「民営化」という言葉には「効率化」と「自己責任」という響きが隠されているのです。

景気の悪い時期に効率化を行ったら…？

そうですね、5人でやってた仕事が2人でできちゃうわけですから、この景気の悪い時に経営者は新規事業なんて始めません。経費削減を先に考えるものですから、当然要らなくなった3人は「自己責任」でクビになり、

その3人は無収入になります。

そこですぐ次の仕事が見つかればいいのですが、このご時世じゃどうでしょうねぇ…。

効率が良くなると失業者が増えて、使われるお金も減るわけです。そうすると当然また景気がさらに悪化します。

あ、ちなみに経済学っていうのはどうも

「失職しても次の仕事がすぐみつかる！」

という「完全雇用」という考えが前提にあるのだそうです。新古典派経済学とかそのへんの。だから経済学者というのは、バカの一つ覚えのように景気の悪い時にも「効率化！」ってわめきちらすんですって。


…いるよね。やたら耳触りのいい、「効率化！」とか「民営化！」とか「改革！」とか「維新！」なんて叫んじゃってる痛い人たちが。

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・政府・自治体の予算事業を民間に開放・新規参入を促す！

・労働市場の流動化！

・中央集権の打破＝内政は地方政府へ＝究極は道州制＝消費税の地方税化・地方共有税（新たな財政調整制度）の創設！

・教育委員会制度の廃止を含む教育制度改革！

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このように一つ一つ順を追って落ち着いて考えると、この人達は「失業者を増やしたい」と言っていることがわかるのです。


さ、ただ単に響きの良い言葉には騙されませんように。