59.3%という数字

---

国民年金の納付率59.3％　10年度、５年連続減 若年層の雇用・賃金情勢映す

　厚生労働省は13日、2010年度の国民年金保険料の納付率が59.3％になったと発表した。前年度に比べ0.7ポイント低下し、過去最低を更新した。前年度を下回るのは５年連続。若年層を中心に雇用や賃金情勢が厳しく、年金不信も高まっているのが背景だ。厚労省は「納付率の高い高年齢者の割合が低下したことや、市場化テストでの対策が十分な効果を上げられなかったのも要因」といい、今後納付率向上に向けた対策を強化するという。

---

なんでこう閉塞感を感じさせる見出しばっか作るかな日経は。



http://sme.fujitsu.com/tips/pension/pension001.html
より図を引用さしてもらいました。

国民年金⊇厚生年金≒共済年金

って感じになるんだろうか。


年金未納率が何％って大きな見出しを見たときは、
それがどこの集団から算出した％なのかを注視すること。

上記記事の場合、40.7%の未納率というのは【国民年金の加入者のうちの】第一号被保険者の未納率のことを言うんだろうけど、国民の大部分である第二号被保険者が意図的にスルーされています。


っていうかこの記事、内訳が何号なのかどうかすら書いてないので悪質です。


※第三号被保険者とは、厚生年金か共済年金に加入している者を配偶者に持つ者。保険料は支払わなくてもいい。


ちなみに、

会社勤めのサラリーマンは給料天引きという形で、厚生年金の保険料を【意識せず】払っています。半分は会社が負担するので、半分しか払わなくっても、後で全額払った場合と同じぐらい戻ってくるというわけですね。なので大変お得。

公務員は共済年金をサラリーマンと同じような形で支払い、後で受け取ることになります。


第一号被保険者ってのは、自営業、無職、学生、フリーターなんかのことで、全国民年金加入者の数％程度。そのうちの半数ほどが未納なので、


公的年金対象者の未納率はおよそ5～6％%程度。

年金を納付しているものは全体の94%～95%

この試算で行くと、あと100年は年金は破綻しません。

---

平成18年度末において未納者（約322万人）、未加入者（約18万人）の公的年金加入者（約7041万人）に占める割合は5%となる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%B9%B4%E9%87%91

---

↑wikipediaにすらこう書かれています。

で、こういったニュースを真に受けて年金を払わなかった場合どうなるかというと…

もちろん年金は貰えません。


芸能人や政治家の年金未納が騒がれるけど、ああいう人たちは別に年金なんざ貰えなくったって、老後を十分生きていけるだけの蓄えはあるんだからどうだっていいのだ。

だって、

個人がのちに貰える年金の半分は、税金で賄われているんですよ。


つまり年金を払わなかった人は、老後、他人の年金を支えるために死ぬまでその分の税金を支払わなくてはいけなくなるわけですから。


一般人がこういう状態になったら詰みですよね。


あと、公的年金のいい所に、

【物価スライド方式】

ってのもあります。

民間の年金にはないもので、この先ちょびっとインフレになっても、物価上昇分を今の年金支払額に乗っけてあげるというもの。

景気が良くなったらインフレになるけど、その分税収も増えるし問題ないよね。


ほんとこういうミスリードって多い。


【日本は輸出ができないと食えなくなる】

【日本経済は中国がいないとやっていけない】


この手の嘘に騙されないようにするには、色々知っておかないと。