供給能力が溢れると仕方なしに海外に商品を売って外貨を稼いでしまうようになる

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韓国公共機関２９５カ所で借金５００兆ウォンに迫る
韓国内の２９５カ所の公共機関の借金が、昨年末に５００兆ウォン（約４４兆２０００億円）に肉迫していたことが分かった。李明博（イ・ミョンバク）政権中に２００兆ウォン以上増えて公共機関の借金が雪だるま式に増えたのだ。この渦中に一部の機関は、経営成果を上げたという理由で機関長の年俸を大きく引き上げていたことも分かった。
http://japanese.joins.com/article/073/171073.html

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「日本も借金だらけじゃないか」

と、思う人も多いかもしれませんが、記事にもある通り韓国の場合は外国からの借金。

日本の場合は国内からの借金です。

　外国からの借金ということは、自国の通貨ではなく、まず外貨での借金ということ。返すときには外貨で支払わなければいけません。支払う時に、借りた時よりも自国通貨の価値が下がっていればより多くの支払いが求められます。自国通貨を追加発行して支払おうにも、そんなことをすれば更に自国通貨は暴落していきます。

借りた時に１ドル＝１０００ウォンだったとして

返す時に１ドル１５００ウォンになったとすれば、実質借金は１．５倍になるということ。

通貨の価値はその国の供給能力に左右されますので、供給能力を超えて通過を発行し続けると通貨の価値は下がっていきます。供給能力が十分でややデフレ気味なドイツが通貨発行をするのと、供給能力が不十分な韓国が通貨発行をするのでは通貨の価値への影響が違います。

日本の場合は供給能力が有り過ぎていますので（デフレの一因）円が暴落することはまずないですし、借金は海外から借りたわけではなく、国内の銀行や金融機関からの借金になります。ここが韓国やギリシャ、キプロスなどとは違うところです。



今だに「日本の借金が１０００兆円を超えました！」的なフレーズが紙面を賑わせますが、あれは国内で民間が「お金を借りて使ってくれない」から仕方なしに「政府がお金を借りて使っている」というだけのことです。

お金は使っても無くなりません。

お金は使っても誰かの手元に渡るだけですから円の総量は通貨発行したり、河原で紙幣を燃やさない限りは変わりません。バブルの頃と違って民間が借金しまくりだったことの代わりに、ここ２０年ほど「日本政府が代わりに借金をしてお金を回してくれていた」という証拠になるだけのことです。

だけのこととは言うものの、紙面や世論で日本政府の借金の意味が正しく理解されないおかげで、政府のお金の借りっぷりと使いっぷりがしょぼいことになってしまい、結果ずーっとデフレが続いていたわけですが。

　と、いうわけで、日本政府の借金という意味と、上の記事にある韓国の借金とは全く性質や危険度が違うということです。

例えれば日本政府は「絶対に絶縁されない親兄弟からの借金（利子がゼロ。）」だということ。

韓国の場合は「消費者金融から借金をしている（利子が超高い）」ということです。

同じ「借金」という言葉が出るニュースでも、そいつが誰から借りているかを気にしましょう。