俺の金を勝手にあいつに貸して返ってくるのか？

　そこの国の中央銀行がお金を作ったり、政府の財政のために国債を買うということを通してお金を貸してあげる。

世の中で行われているそういった普通のことが、ユーロ圏で行うことは難しくなります。自分たちで稼いだお金が他の国の救済に使われるわけですから。

「えー俺らの収めた税金があいつらだけにジャブジャブ使われるのは嫌だ」

という気持ちになるのも分かる気がします。ですから今まで他の国から商品を買うだけ買って、お金を借りるだけ借りて返せなくなっている国としては、

「ゴメン、今度からちゃんと節約に心がけるから！」

という覚悟を示さないと、今度という今度は他の国がお金を貸してくれないわけなんですが…

節約してしまうと世の中のお金の回りが悪くなり、使われるお金が減ります。そうすると政府の税収が減り、今回借りようとしているお金を返すのが更に大変になります。日本とは違って利子も海外に収めなくてはいけないので、本当に大変です。

で、そんな国はどこだというと勿論ギリシャなわけです。

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ギリシャ、財政破綻回避に道　歳出削減法案を可決　１０万人が抗議
ギリシャ国会は８日未明（日本時間同日朝）、欧州連合（ＥＵ）などが次期支援の条件としている１３５億ユーロ（約１兆４千億円）規模の歳出削減策などに関する法案を可決した。これにより次期支援約３１５億ユーロの実施に向けた道が開けた。ギリシャは支援なしでは今月中に国庫が底を突き、財政破綻するとされている。

　次期支援を受けるには２０１３年緊縮予算案の国会通過も必要で、１１日に可決される見通し。これらを受けてユーロ圏は１２日に予定されている財務相会合で、凍結中の対ギリシャ支援再開の可否を協議する。

　国会周辺では７日夜、法案に反対する労働組合員ら約１０万人がデモ集会を開き、抗議の声を上げた。参加者に紛れ込んだ過激派が警備の警官隊に火炎瓶や石を投げ、警察側が催涙弾を使うなど一時騒然とした。地元メディアによると、５人が軽傷を負い、約７０人が身柄を拘束された。（共同）
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121108/fnc12110808340004-n1.htm

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　他の国の国民が、

「ギリシャって国民の所得がすごく低いから、観光に行くとお金かからなくていいね！」

と思ってくれるまで、

節約する
↓
国民が貧しくなる
↓
政府の税収（収入）が少なくなる
↓
節約する（以下ループ）


の流れは変わらないかもしれません。結果ギリシャのみんなの給料は30万あったとしたら10万くらいになるくらい落ちるのかもしれません。物価がそれと連動して3分の1になればいいですが、同じくらいに落ちなかったら実質生活レベルはもっと落ちることになります。

そりゃ暴動も起きるわ。

ただ、ギリシャで1002人を対象に実施した調査によると、81.4％のギリシャ人がユーロに留まりたいと思っているそうです。

日本円から通貨が変わったことのない私にはこだわりとか何かあるのか分かりませんが、このままだと確実にギリシャの国民は貧乏一直線になるでしょうし、自殺率も上がるでしょうし、治安も悪化しそうです。そうすると観光にも影響が出ていくるでしょうし、いったいこの先どうするんでしょう…

ところで、

ギリシャ人は怠け者ではなくちょっと効率が悪いだけで、平均的なギリシャ人労働者は年間2,017時間と、他のヨーロッパの国のどこよりも長時間あくせく働き続けているんだそうです。

ギリシャ人は怠け者って噂はドイツが広めたそうですね。私もそう思い込んでおりました。