なぜなのかまで愛情込めて伝えましょう

「お客さんの目を見て挨拶するようにね」

「明日、近くで花火大会だから虫除け多めに発注しといて」

「年末だから脱脂綿の大きい奴抱えといて」


そんな指示が店長やマネージャー陣から出されることがあると思います。

共通言語として「なぜなのか」がわかっていないと、それは次回に生きて来ません。なぜ目を見て挨拶しなきゃいけないのか、なぜ脱脂綿が年末に必要なのか。


目を見て挨拶は、お店がお客さんに好感を持って欲しいからという意味と、「お前が入ってきたことは知っているからな」という防犯目的の2つのため。

花火大会はヤブ蚊を気にする人がその日だけ突発的に増えるから。

年末の脱脂綿は近くに美容院があった時、スタッフの着付けの練習と、年明けの本番、成人式のためのもの。初々しく見せるために胸の高さを補正したり、背中の肩甲骨の凸凹をなくすためにガーゼに包んで補正するのに使うのです。

と、わかりやすいのもわかりにくいのもありましたが、「なぜそうしないといけないのか」を知っていないと、部下から部下へ

「共通言語として」語り継ぐことが難しくなりますよね？

　これはPOPを書くときにも気をつけなくては行けないことです。

「犬」とか「赤」という表現をした場合、その言葉を読んだ人がどんなものを頭に思い浮かべるのか。


犬っていったらなんですかね？

私は「ゴールデンレトリバー」が頭に浮かびました。静止画像でカラダは左向きで、顔はコッチを見て舌を出してかまってほしそうにしている、夕日の色に似た金色のかわいいやつでした。


赤っていったらなんでしょうか。

私は真っ赤なトマトの画像が頭に浮かびました。ちょっと前にトマトのことを記事にしたことがあるからかもしれません。


　このように単語1つとってもみんな一人ひとりの頭に浮かぶものは違います。POPの作り手にとっては、出来ればそのイメージを固定してコッチの思惑道理に事を運びたいものですよね。

イラストや画像を添えるのが効果的なのはそのためなのです。

画像を一々添えるのが面倒なら、そこは気をつけて言葉を選ぶべきです。

短い言葉だけでイメージを固定するのが難しいなら、短い呼びかけの下にもっと詳しく説明した文章をつければ良い。

商品の名前なんて別にどうでもいいし、値段だって欲しいと思わなければどうでもいいものです。ですからそのふたつは思いっきり小さく書きましょう。

上司から部下へのの指示も、POPの書き手からお客さんへ伝えたいことも、

「共通言語」が無いと伝わりません。

その赤はお客さんの思う赤とは違うかもしれません。

「無料相談」
「全国の処方せん承ります」
「かぜ予防」

よく見るけど「で、何が結局言いたいの？」と思われている単語はまだまだ色々あるかもしれません。