失われた30年。

菅財務相、財政再建路線の旗振り役に－鳩山退陣表明で後継に浮上

６月３日（ブルームバーグ）：鳩山由紀夫首相の退陣表明を受け有力後継候補と目される菅直人副総理兼財務相は、今年１月の財務相就任以来、財政再建路線へ大きくかじを切ってきた。ギリシャの財政危機など欧州のソブリンリスクの高まりを契機に、日本の巨額な公的債務残高と財政赤字への対応が喫緊の課題になってきたからだ（後略）
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aajb8TISjagE

財政とはなんだ。メディアで扱われるこの「財政再建」とか「緊縮財政」これは政府の財政だ。日本国家全体の財政では無いことに注意。

日本国家の金融資産で資産と負債をプラマイしてみると、2009年6月時点で

純資産247.5兆円となる。


最近はようやく新聞なんかでも出てくるようになったけど、この数値は世界最大。ってことは日本は世界で最もお金持ち。普通に考えれば日本経済が破綻するのは世界で一番最後ってことになるね。ザックリ考えると、だけど。

ちなみに政府には負債だけじゃなくて資産もある。その額474.9兆円。これもどうやら一つの組織が持つ資産として世界最大。

政府の負債（979兆円）-政府の資産（474.9兆円）＝政府の純負債（504.1兆円）

ん、504.1兆円て他の国と比べて別に普通じゃね？GDP比100％程度でしょ？しかも日本政府は身内である国民から金借りてるわけだしな。国債の94％は国内消化。

国富、金融資産じゃなくて土地とかインフラとか色々ある国内の形ある資産。こっちも見てみると、

資産-負債で2787兆円（2007年）
多分バブル崩壊前はもっとあったんだろうね。土地は暴落してもマイナスにはならないから別にいいけど。アメリカみたいに不動産を担保に借金すると、不動産が値下がりしたとき、借金の額は減らないから大ピンチだけどな。

健全化って騒いでいるのはどこの何と比べて日本の財政が不健全なんだろう。確かにこのまま財政拡大せずに市場に任せっきりだと、デフレから抜け出すのはあと10年はかかるんじゃないかな。

上の記事で、チーフエコノミストとか経済アドバイザーとかシニアバイスプレジデントとかチーフストラテジストとか、なにやら香ばしい肩書がズラッと並んでますが、

みんな財政再建って単語には言及してるものの、どうやってそれを目指すかってのが一言も書かれていない。これって、

店長「売上を上げます！」

社長「どうやって？」「いつまで？」「数値目標は？」

店長「とにかくがんばります！」

こういうヘボ店長と似てる。俺のことか。

財政再建は経済成長の結果であって、目標ではない。目標は経済成長とするべき。

餌ケチッたら良い牛は育たないし、開発費ケチッたらいい作品は生まれないでしょ。
従業員削りすぎたらサービスの質も落ちちゃって売上ダウンで本末転倒だろうし。

経済が成長＝GDPが成長したら負債も気にならなくなる。この流れが一番良い財政再建だと思うんだよな。

給料手取り30万が60万に増えたら、借金30万なんて屁でもなくなるでしょ？ちょっとラーメンが値上がりして一食1200円程度になっても、手取り60万あったらまぁいいかなってなるじゃん。

インフレがずっと続いたほうが幸せだろうに。借金の額は変わらないんだから。物価が上がろうが下がろうがね。

デフレが続いて、手取り30万が20万なったら借金30万の重みが増えるよね。物価は下がったとしても。

あとさっきの香ばしい肩書の方々で、「節約したって不況は終わらない」とかいう本出されてる方がいらっしゃるのに、なぜ菅さんに突っ込まないんだろうか。というか教育しれ。

これでいける日本経済復活論　著者：小野盛司

って本があるんですが、この本の著者、小野盛司さんが会長を勤める日本経済復活の会ってのがあるんです。本の内容は積極財政、政府は金使え、そして日銀は国債買取れって内容です。（乱暴）もちろんデフレ恐慌経済下限定の話ですけどね。

その中に顧問として色々な国会議員の方々が名を連ねていらっしゃるのですが、

顧問　鳩山由紀夫　(　Д)　 ゜ ゜

あんたは何を学んでいたんだ。

最後にお笑い芸人、菅直人さんを振り返りながらお別れしましょう。







正直シンガンスの件は笑い事じゃない。